2011年9月2日金曜日

■「先日のクラブ選手権決勝」

先日行われました、慶應BRBvsHBO東京のクラブ選手権決勝。関係者限定の藤岡さんの達筆なレポートを、以下、勝手に転載。自分のブログでは伝えきれないドラマがココにあります。
しかし、嫉妬するくらい文章が上手い…。表現が的確です。

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東京都や関東社会人サッカー選手なら一度は行きたい日立ビルシステム大宮。藤岡も10年以上ぶり。迷ってやんの。田んぼの真ん中なのに。迷った先に主審さんもいて一緒に登場。
改修したやに聞いてましたが、周りの雰囲気含めてぜんっぜん変わってません。日光を遮るものが全然無い、ということは風を遮るものも無いので、夏の日差しはもちろん冬場や春一番も恐ろしいことになります。私は以前、ここのゴールが風で倒れたのを見ました。GK間一髪。またゴールがGKの方に、ズズッズズッと寄っていくのも見ました。化け物が乗り移ってて、今まさに食い付かんという世界。さすがに今日見たらゴールに杭が。化け物を封印したってことでしょう。
なお到着時には三菱商事と日立ビルシステムが練習試合中。これまたみんな上手い。おそらく日立ビルは一本目ではないでしょう。BRBや相手のHBO東京も含めると70~80人の、かなりレベルの高い社会人サッカー選手がここに。それぞれ地元の「三丁目マドリッド」みたいなところで蹴ってれば神と崇められるような能力なのに、週末潰して試合に出られない可能性を選んだ奴等。東京の社会人サッカーを形作っているという意味では仲間ですな。何となく、ますます負けられねぇという気分。

【集合】
藤岡のF50 Prime300ドル也を披露。この俺が完全にトチ狂って194cmなのにメッシモデルを買っちゃうぐらい、お前等のサッカーは魅力的だと。見るものを動かす力があると。東京限定じゃもったいないから関東にも全国にも見せてやろうと。いや、つまり俺のスパイクを、ですよと。
人見からは檄に加えて冷静な相手分析。これが去年の決勝にはなかった部分。しかも今振り返ると全部的中。航の欠席を知った時、私は背筋を冷たくしましたが、人見が来てくれてよかった。加えてアップ前には黙祷。あれで締まりましたな。
なおその藤岡のF50 Primeですが、私にはどうしても縁日で買ったバッタもんに思えます。あんなぺらぺらでサッカースパイクとしての用を為すのでしょうか。毛利とか甲斐の言葉を信じて良いのでしょうか。

【相手】
HBO東京。HBOの意味は、相手の監督さんに聞いても不明でした。
ただ創価高校だか創価大学だか出身の方が多いとのことです。現在一部でトップを突っ走る東京23とのパイプが強く、本日スタメンの内二名は去年まで東京23だったとのこと。アップを見る限り粒の揃った、しかもそれがイナゴの群れぐらいいる。今日出られないで帰る人もいるのでしょう。それだけ求心力のある、きっちりしたチームであることが見て取れます。

【スタメン】
準決と同じ。
GK藤安、DF右から千布、三上(ヨシキ)、水澤(ミズ)、大山(ゲンキ)、MF底に市川(イチ)、渡邉(タケ、主将)、右に山口(ユウヤ)、左に小坂井(シン)、FW毛利、甲斐(イカリーモ!)。最近定番ですな。突き上げ求む。
ベンチは人見監督代行以下、久々そろい踏み宍戸と松尾、本日公式戦初登場・藤村、筒井、富永(コージ)、和田(ワディ)、伊藤慶(慶一)、福田、床の下のガリエッティ、藤岡。今思ったんだが、ワディがレアルのグティユニに身を包んでたのは、つまり俺をワグティって呼べということだったのか?

【前半】
押し込まれる。相手は中盤を捨て、持ったらシンプルにDFラインの裏に蹴って、前が圧力かけて中盤で拾う。意思統一も見事。自陣FKも全てゴール前に蹴り込む。本当はボールを持ちたいタイプの選手もいるんでしょうが、それをチームのために捨てられるのは大したもんです。FKからヘディングで合わされたのが入ってたら負けもありましたな。この圧力に揺れる慶應DF陣。気持ち分かるけどなー系の、焦って慌ててゴロリんちょクリア多発。ただ最終ラインの一対一はヨシキ中心盤石の強さにつき、危ない場面は前述のFKと9番にフリーで打たれたぐらいか。千布のカバーリングも、「お前らの攻撃もう手の内よ」と相手に思わせる意味も含めて光ってました。
一方BRB攻撃は終始単発。中盤を制されたのに加え、相手センターバックがさすが去年まで一部という感じのフィジカルぶりで、簡単には突破させませんよの面構え。相手の運動量が落ちるであろう後半勝負かねと思ってた20分、右サイドをヨシキがするするっと上がる。センターバックの攻撃参加に相手が対応しきれないうちに中へ絶妙パス。そこには今週5日走りました甲斐。難なく決めるあたりがTokyo Footballにフィーチャーされる理由。安っぽく書くなら「一瞬の隙を付いたカウンターで先取点」というところ。チャンスらしいチャンスはその前のシン→甲斐を含めて二回だけ。それで一点取って前半終了。日陰に逃げ込んで、後半は相手が落ちると言い聞かせる。

※特記:イチが自陣でみせたルーレットは、「蹴れ!蹴れ! 早く!」とか叫んでいたおっさん世代にジェネレーションギャップを感じさせました。あんたうまい。俺一生で一回もしたことない。

【後半】
相手の運動量めっきり落ちる。ベンチスタッフ一丸の給水が効いたことにしておきましょうよ。運動量さえ落ちれば、攻撃にモンスター級はいないので、そこまでやられる相手では無い。きっちり蓋をして、いなしてる間にユウヤが右サイドキープから甲斐に。前半のヨシキに劣らない絶妙さ。後半10分で2-0。相手に攻め手無し。慶一(ユウヤ)、筒井(足がつった甲斐)、さらにはコージ(シン)を投入。この三人が注文通り前線活性化させてくれて、あわや追加点のシーンまで。相手の反撃の芽が心理面からも断ち切られる。早稲田ユナイテッド戦、INAHO戦、Flutto Flutto戦などを経てチームとしても経験を積みましたな。しかしよく考えると、この状態から2点取った早稲田ユナイテッドってチームはやっぱり強いね。
結局後半は、ほぼ相手の時間帯無し。タイムアップ。新生BRBとして初めて、私が知る限りこの18年ぐらいでも初めて、東京都全体としてのタイトル。ていうか俺の40年で初めてですよ。お前らだってこれまで東京NO1になったことあるか? ねえだろ? なら喜べばいいんですよ。水澤あたりが模試でなってたりして。

【総括】
喜べと書いたそばからなんですが、参加諸氏よくご存じのように、後半が危なげなかったこともあって、試合終了時も爆発的な喜びではありませんでした。もうクラブ選手権東京都優勝では満足できない体なのであります。関東や全国で、もっともっと痺れる相手とやって、ギリギリの勝利を掴むようなステージまで行ってきましょう。ま、とはいっても俺は横に賞状とカップを置いてニヤニヤしてっけどね。今日はこのままニヤニヤしながら寝るとします。あーオレ幸せ。四十で初めて東京都を制しちゃった。
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【追伸】
ソッカー部OBの皆様
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【所要時間:10分】