2009年10月22日木曜日

■とある、ドイツの6部チームの風景

ドイツ在住の先輩よりメールが届く。
グッとくる内容だったので、そのまま転載させて頂く。



 
ドイツに1年間住み、サッカーがこの国に完全に根付いていることを痛感させられます。日本に居た頃は、2030年くらいに日本がワールドカップに優勝出来るかな?くらいの気持ちでいましたが、甘かったですね。。。ドイツには、ご存知の通りブンデスリーガーが有りますが、厳密に「プロ」と呼ばれているのは3部まで。その下に「ブンデスリーガー」入りを目指すリーグが、11部まであります。

4部から11部までのチームには、サッカーだけで生計を立てているプロ選手と仕事とサッカー半々のセミプロから成り立っています。5部くらいのチームの中心選手であれば、車も支給されます。興味深いというかすごいのは、そうした下部チームが各地域のスポンサーの支えで経営が成り立っている点。スポンサーは誰かと言うと、地元の肉屋とか八百屋とかタクシー会社とか単なる一個人とかで、そうした地元の人達の支えでチームが運営されています。スポンサーとして金を出せば、スタジアムに「名前入りの立看板」が出るので、多少の宣伝効果は有りますが、あまり見返りは期待していないようです。それよりも、俺の息子が通うサッカーチームに愛情も金も注いで、いつかビッグクラブに羽ばたいて欲しいといった、ピュアな考えが一般的みたいです。たまたま、私が住んでいる家の目の前に、SC WESTという、6部のチームが在るのですが、トップチームから下部の小学校チームまで、毎日練習と試合に明け暮れています。日本人が多い土地柄、「日本人チーム」も作ってくれていますし、練習・試合が無い時間帯はグラウンドは地元住民に開放されています。私も、よく子供達を連れて少しグランドで遊んで、その後昼飯をクラブハウスで食べています。リーグ戦には、6部とはいえ、常時200~300人程度の地元民が観に来ますし、ダービーマッチには、600人くらいが集まります。ダービーの日は警備隊も結構来ます。人見風に、リーグ戦の風景を携帯で撮ってみましたので、添付開いてみてください。

何故、ドイツではこれが日常の当たり前の風景なのか?自分なりに考えてみましたが、ひとつは国自体が、地方分権国家(連邦共和国)故に、国民の地元意識が強いこと。それと、この国は変な娯楽(日本で言えば、パチンコとか)が非常に少なく、また、依然日曜は安息日でお店もやっていないので、スポーツや音楽といった趣味に傾倒していくような気がします。コンビニも有りません。日曜日、お店はやっていませんが、スポーツクラブはどこも盛況ですからね。
 
日吉グランド横の緑道も、地元の人が和める場になれば素敵だな。
  
【所要時間:20分】 感謝!