2009年9月7日月曜日

■「1Q84」読みました?


ようやく読みました。この「1Q84」を読むためだけに、別の村上春樹作品も2~3読みました。特に深い意味はない。読みたかっただけ。ミーハー根性です。
正直、本質的なところはよくわからんかったのですが、面白いなと素直に思う。特にBooK1は一気に読んだ。読みやすい。2つの話がパラレルに進むのも、なんとなく読書にリズムが出る感じだ。(リズムってなんだか?) カッコつけてもしょうがないので、自分より村上作品に通じている遠藤さんに、本についての感想を素直に聞く。そしたら、以下、内田樹氏の書評のリンクを送ってくれた。単純なので、すぐに感心した。「1Q84」については、解説本みたいなものも沢山出ているようです。


--物語の中に「自分自身の記憶」と同じ断片を発見したとき、私たちは自分がその物語に宿命的に結びつけられていると感じる。
けれども、それはほんとうは「自分自身の記憶」などではなく、事後的に、詐術的に作り出した「模造記憶」なのである。
「強い物語」は私たちの記憶を巧みに改変してしまう。
物語に出てくるのと「同じ体験」を私もしたことがあるという偽りの記憶を作り出す。
その力のことを「物語の力」と呼んでよいと私は思う。
それだけが私たちを私たち自身のままであることに釘付けにしようとするトラウマ的記憶から私たちを解き放つのである。--

--「トラウマ」とまったくかかわりのない、「新しいこと」は決して起こらない。そのように過去に釘付けにされることが「トラウマ」的経験である。
何を経験しても、それを「父」とのかかわりに基づいて説明してしまう(「父が私にそれを命じたから」あるいは「父が私にそれを禁じたから」)。
そのような言葉づかいをしている限り、「父」の影響を一方的に受ける「被制者」という立ち位置から私の人生は始まったという話型で自分について語る限り、「子ども」たちは「父」から逃れることができない。--


全然関係ないかもしれませんが、個人的には、村上龍の「5分後の世界」と重なった。時間軸が少しズレると、そこには全く違う世界が広がるイメージ。たまに、「朝起きたら、違う時間軸の世界にいた。」みたいな夢見る。ついでに、最近読んだ本で、ニュートン2009年5月号「時間とは何か?」も面白いですよ。


これ、最高峰です。


時間って、何なんですかね。

【所要時間:25分】遠藤さん有難うございました。