2010年11月13日土曜日

■「Jリーグにも巨人を 」

どこの国にも、ビッククラブといわれるチームがある。
バルセロナ、レアルマドリッド、マンチェスターU、チェルシー、ミラン、ユベントス、バイエルン…、全国区のチームがあるから、リーグ全体が盛り上がるというのは一理あると思う。
アンチ巨人も巨人ファンの一部ですから。

■2010年11月12日 日経新聞朝刊 武智幸徳
 「Jリーグにも巨人を」
プロ野球の日本シリーズで3試合も地上波の全国中継がないことが話題になった。その一事をもって「プロ野球人気に陰り」などとするのは早とちりだろう。 要は番組編成ががっちり組まれた地上波と延長など何が起こるか分からないスポーツ中継の相性は、必ずしも良くないことが改めて浮き彫りになっただけ。地上波とは百貨店みたいなもので(商品構成に悩んでいる点も似ている)、スポーツのような趣味性が高いものはBSやCS放送の“専門店”で売られるようになるのは時代の趨勢(すうせい)なのである。 例外はある。オリンピックやサッカーなどの「日本代表モノ」だ。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)や宮里藍、石川遼らが世界に挑むイメージをまとったゴルフなどもそう。代表モノを頂点に、日本シリーズのような日本一を決める各種チャンピオンシップまでが百貨店に置ける限界なのだろう。 ひと昔前なら「全国区」と呼ばれるチームが地上波で幅を利かせた。プロ野球の巨人はその象徴だった。その最強のコンテンツも今は地上波の中継数をめっきり減らした。その原因をたどると「地域密着」を掲げたJリーグの影響を感じずにはいられない。 Jリーグは地域で「おらがチーム」を持つ喜びを示した。そのJクラブの後を襲うように札幌や仙台でプロ野球の球団が誕生した。そうした地域では地元チームの勝ち負けが関心事になり、中継が地方局の貴重なコンテンツになった。それは全国区=地方をも支持基盤とした巨人にボディーブローのように効いたのではなかろうか。 一概にマイナスばかりではないのだろう。巨人が相対的に重みを失うことと引き換えに、均衡のとれた全国展開という方向にプロ野球は踏み出せたように思えるからだ。 むしろ、そうなってみると寂しいのは影響を与えたJリーグの方である。世界に冠たる首都に飛び抜けた資金力と発信力を持ち、他を睥睨(へいげい)するクラブがないことの寂しさ。Jリーグ草創期、川淵三郎チェアマン(当時)の「Jリーグに巨人はいらない」という言葉にどれだけ勇気づけられたか。しかし、その哲学が浸透した今はこう思う。「そろそろJリーグにも巨人が欲しい」

※過去記事も、記事スクラップもできる、日経電子版オススメ。


【所要時間:15分】東京に新しい形のクラブを。

第21節 11月13日(土) 11:30Kick Off 

@川口市青木町公園総合運動場
慶應義塾大学 vs 法政大学

残り2試合!