2009年11月30日月曜日

■本「予想どおりに不合理」ほか

だいぶ前に読んだ本を全然書いていなかった。読んだらすぐに書かないとダメだ。2ヶ月以上前に読んだ本ですが2冊とも印象に残っているので書く。


「予想どおりに不合理」 著者はイスラエル軍にいたときに全身の7割に火傷を負って、その後3年間、闘病生活をおくる。そのあいだに、人間の行動について深く考えるようになったとのこと。
人間の行動や決断が、いかに不合理かを示す興味深い実験・具体的な事例がいくつも紹介されていて、わかりやすくて面白い。不合理さには規則性があって、予想することができ、だから、解決策もあるのだとということ。
○コカ・コーラ対ペプシのマーケティング。脳の反応を見る。銘柄を伏せた場合と、見せた場合での反応が異なる。ブランドイメージの影響。これは、ビールにビネガーを入れたと伝えた場合と、伝えない場合も同じ。知識が先か後かで、経験が変化する。
○相対性の真相とオトリ選択肢の関係
レストランのメニュー設定、新聞本紙とWEB版のセット料金設定など。
○ゼロコストのコスト
○社会規範と市場規範(お金vsプレゼント)
同じ先輩に、「明日引っ越し手伝ってよ。」と言われるのと、「明日引っ越し、3,000円で手伝ってよ。」と言われるのでは、大きな差がある。正直、後者の方が断りやすいという結果がある。社会規範=先輩との関係、お世話になっているから…といったことの方が、市場規範(時給いくら)よりか、人を動かす。
「お金」対「プレゼント」など。
○性的興奮の影響→明らかに判断が変化



「アーキテクチャの生態系」。アーキテクチャという言葉すらよくわからなかったのだが、人に勧められて読んでみた。アーキテクチャとは基本設計や設計思想の意味で、建築用語らしい。全ての建物は、床・天井・柱で成り立つ。当たり前ですが…。その基本設計によって、居心地がよくなったり、悪くなったりする。それと同じように、インターネットの世界でも、そうした居心地の良い悪いがあるとのこと。mixi、モバゲー、ニコニコ動画など、それぞれのアーキテクチャが存在する。
アーキテクチャによって人は、規制の存在に気付かない、無意識にコントロールされている。

飲酒運転に例えると、
①規範(慣習)→飲酒は悪
②法律→免停 
③市場→罰金 
④アーキテクチャ→アルコール検知機付き自動車

ファーストフードのアーキテクチャとは、座席の硬さ、BGMのボリューム、壁の色、冷房→不快指数を上げ、回転率を向上させる。(知らず知らずコントロールされているのだ)

といわけで、人を動かしたり、組織の運営などにおいても、アーキテクチャって重要だなと思った。イベント案内メール1本でも、レスポンスしやすいアーキテクチャ(文章の構成)は存在するし、ソッカー部のグランドでもアーキテクチャは存在し、その設計(環境)によって、選手が、知らず知らずに自主練習に取り組みやすい行動をとるようなコントロールが可能かもしれない。気持ちだけじゃ、コントロールできませんので。

わかりやすい書評がありましたので、
→コチラご参考までに。

 


WOWOWで録画して観たが、ぶっちゃけイマイチ。殆ど早送りだが。(最低だなと思いつつも、洋画は早送りもしくは1.3倍で観てしまう。)マイノリティリポートの方が全然面白い。何か、ウィルスミスでも同じようなテーマの映画あったような。



イキガミ。原作の漫画は3巻くらいまで読んで、面白かった。映画は、普通かな。映画館では観たいとは思わない。松田翔太の演技は好きかな。来年35歳、人生の折り返し地点に差し掛かると思うと、「死」に対して真面目に考える時があるね。
 
【所要時間:30分】

時間は自らつくるものであり、与えられるものではない。